向かいのお風呂屋さんに行ってきました。
娘がお風呂屋さんを好きなのは最近大きなお風呂に入れるようになった事と、もう一つ理由があるようです。お風呂屋さんへ行くと娘は当然お父さんと男湯に入ります。男湯に入ってくる家族連れは皆ある意味で全員父子家庭なのです。男湯の空間にはもしかすると、気持ちの動揺をみなくてすむ安全地帯を感じているのかもしれません。また、ついたての向こうのある女湯に姿無き母親のイメージをダブらせているのではと思うお父さんは 考えすぎかもしれません。
自分と同じ年頃の子が入ってくると、娘の目がきらり光ります。他人と思えないのでしょう。最初はその子のお父さんに笑顔のサインを送ります。やさしいお父さんだと思うやいなやターゲットは子供へと移ります。桶に手ぬぐいを入れ伸ばし引っ張り、子犬の散歩の芸などを見せたりします。
くいつきが良いと「ねえねえ」と話かけていきます。.
保育園で5年もの間、人の中で揉まれてきた娘にとって目の前の同年代の女の子と仲良くなるのはそんなにむずかしい事ではないようです。浴槽のへりに座り 足だけを湯の中にいれ恥ずかしそうに、足をバチャバチャさせながら2人の会話がはじまりました。
「私、まいど君は好きだけど、のっぽ君は嫌いなの!] 話題はハム太郎のようでした。
ウルトラマンやゴジラ好きの娘は女の子の定番であるドレミちゃんやハム太郎をあまり知りません。それでも、「フーン」とか「ヘー!」とか「そうそう!」とか知ったかぶりしながら必死に話をあわせてました。
帰る時です。お父さんに、「友達になちゃった!」と 報告しにきた娘は勝利者の顔でした。