おお○寿司(仮名)のマスター

5.高校生の頃

おお○寿司(仮名)のマスターが念願の新車を買ったという噂が常連さんに広まったのはあっという間だった すこしの間お店の横にその新車は確かに存在していた。しばらくして常連さんが店に行き気が付いた。車がない。マスターご自慢の車が,買ったばっかの車が無い。

 当然、常連のお客さんは「あれっ!マスター?車は?!どしたの?」マスターは怒ったようにむっとして答えようとしませんでした。 奥さんも視線をそらし、話をそらします。 常連さんは思いました、世の中には、聞いて良いことと悪いことがあると経験的にそう直感しました。

 ここのマスターが短腹(タンパラ)なのは承知のことです。 この夫婦の雰囲気を見て、常連さんは、すぐさま貝のように口をつぐみました。 それから、またしても入ってくる常連のお客さんが同じ事を質問します。

「あれっ! マスター? くる?」 前から来て座っていた常連さんが、その質問を遮るように、あわてて顔をブルブルし片目をパチクりさせながら、手を胸元で小さく両方に振り「聞いちゃダメ!ダメ!ダメ ダメ」とアピールします。

 世の中には、聞いて良いことと悪いことをやはり察知した常連さんが、みんなの雰囲気を見て、また、すぐさま貝のように口をつぐみました。 それから、またしても、入ってくる常連のお客さんが同じ事を質問します。「あれっ! マスター? く、、、」

 ダメダメをアピールする人数が増えていきます。 そして、常連さん達の頭の中には疑問だけがストレスのように募っていきました。「いったい何があったんだ!」真相は以外に早くわかりました。 もはや隠しておくことは出来ないと悟った奥さんの重たい口が開いたのです。

マスターは洗車に行ったのでした。今流行の門のような形をした機械が車の上を前後しながら、洗っていく無人洗車場です。機械の方が勝手に前後に動いて洗車してくれる仕組みをマスターは知りませんでした。お金を入れスタートボタンを押し、あわてて車に乗り込み、自分で車を前後に動かしたのです。

 前進!バック! 前進!バック! 前進!バック! 前進!バック! 前進!バック!  前進!バック! 前進!バック! 前進!バック! 前進!バック! 前進!バック! 車はコペコペになりました。あっちゃこっちゃぶつけてマスターの車の修理代金40数万円。

 洗車場の機械もオシャカになり修理代80数万円(幸い洗車場の経営者は保険に入っていたため経営者の方には実害はなし) 1週間後、その洗車場に「初めてご利用の方は係員に相談の上ご使用下さい。」と書かれた看板が無人であるにもかかわらず設置されたためオカルト伝説が勃発することにつながった。

以上、

感動巨篇 実録「おお○寿司のマスター」 、サブタイトル「登場人物、アホばっかり」でした

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