ポルターガイスト現象

5.高校生の頃

カラオケ好きの娘は茶の間でよく鼻歌を歌っている。たまにスイッチが入りすぎることがあり、立ち上がり左手にはエアマイク、そしてボデイアクションも加わり、鼻歌だったものが目をつぶりながらの熱唱の様相を呈してゆく。まるでオカルトだ。お父さんはポルターガイスト現象と呼ばせてもらっている。

娘小2の時、体育館でかくれんぼ。隠れる所があまりないのでお父さんは一計を案じた。黒の上下を脱ぎ、白いTシャツと白い短パンになり2階の15人くらいのマラソンランナーに混じりコースを走った。このトリックは見事に的中した。しかし全然見つからないため、延々走り続けなければならなかった。

娘5才の時、銭湯に行き湯に浸っていると、紋々(入れ墨)の人を見つけ「ねぇどうして背中に絵がかいてあるの、ねぇどうして答えてくれないのぉ、ねぇどうして絵は水で流れないの」湯の熱さも手伝い薄れて行く意識の中、娘の「ねぇどうしてぇ」というリピートの声がフェードアウトしていくのを感じた。

娘5才時、「前回りと後ろ回りとどっちが難しいの?」「そりゃ後ろ回りに決まってんじゃん」というと、娘の表情がとまった。次の日、園から前回りができるようになりましたという報告があった。後ろ回りが出来ないのに前回りができるわけがないと思い込んでいたらしいのだ。面倒くさい将来性を感じた。

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