朝、娘が「ねぇ おとー? 玉突衝突って何?」と、聞いてきた。
おっと、いいこと聞いてくるやんけ!
長い棒で、硬くて丸いボールをチョンと突付いて、ボールが次々にぶつかってく遊びの事を玉突きゲームだと説明することが一番早道だと思い、説明に力が入る。こんな時、説明する時のボディアクションもついつい大きくなってしまうお父さんなのだ。
娘は真剣にこっちを見てる。よし、つかみはOK!
そして説明はボールが車に変ってゆく。
スピードを出した車が止まってる車にぶつかって、前に止まってる車にどんどんぶつかってって、そしてそして、と説明は続く。
お父さんの舌は、さらになめらかになる。絶好調だ。
子供が興味を持つ時、まさに、その瞬間、ものごとを教えるようにする。そうするとスポンジが水を吸収するように確実に学習能力を高めていく。なんかの本にそう書いてあった。娘は興味深々でお父さんの顔を食い入るように見ている。お父さんの動作ひとつひとつにタイミングよく相槌をうつ。
よーし!尊敬されてる証拠だ!
説明が終わり、
父「ん? わかったかい?」
娘「うん! タマちゃんでしょ!」
父「 うう ....」
そういや 自分の子は自分以上になるわけないよなー などと、冷静に考えると 妙に納得する、ある寒い朝でした。
虚しさが、ヒュィーっと胸をよぎる、ある寒い朝でした。