点滴

 夜中 娘が布団のうえで嘔吐。吐くだけ吐いて、おさまる。

朝7時頃目を覚ましていた娘はすっきりした顔で

娘「おとうさんより早く起きてたよ!」

あ こりゃ学校に行けるかなぁと思って

父「おしっこ行ってこよう!」と行って娘を立たせると、

その瞬間また嘔吐。学校を休ませる。

なんだかお父さんも調子が悪い。吐き気がする。2人で同時に気持ち悪くなった。こりゃ食中毒だ。思い当たるのはもらったハムを娘と昨日2人だけで食べたことと、昨日は学校が休みだったので(先生方の勉強の日)。昼間2人で外食したことだ。お父さんがこの町で一番大好きなカレー屋さんに行った。ちょっと遠いけど、娘もここのカレーが大好きだ。そのとき食べたカレーの具の中に入っていたエビの味が確かに変だった。

近所の個人病院へいく。

事情を説明する。2人で同じく具合が悪くなったと言い、娘は水をのんでも吐くんですということを強調し、

「あのぉ 親子で一緒に点滴してもらえますかぁー」と頼むと、快諾してくれた。

この病院は点滴するベットが3つあるのだが 3つともついたてが立っていて、それぞれが個室みたいになってる。娘がベットに横になり点滴の注射バリが娘の腕に近づくと、

娘「おとうの隣で一緒に点滴したい」と看護婦さんにつぶやいた。

うちの家の事情を知っている看護婦さんだった。看護婦さん「んじゃ2階に布団引いて お父さんと一緒に点滴するかい? ん?」

娘「うん」

従業員休憩室みたいな2階の畳の上で、敷布団と掛け布団と枕2組を用意してくれ。天井に這ってるカーテンレールの部品の穴に点滴容器を固定し、親子並んで点滴をするというという娘の希望をこの看護婦さんは見事にセッティングしてくれたのだった。おかげで点滴の最中,今学校で流行っている真ん中しりとかして,あっというまに時間が過ぎた。
お父さんは年をとったせいだと思うのだが、人の人情というものに涙腺が弱くなってきてるせいなのか、不本意ながら、ちょっとだけ、出てくる涙をがまんできなかった。
幸い娘は。お父さん涙を注射が痛かったせいだと勘違いしてくれたみたいだった。(笑)

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